花壇の妄想

2026/07/18

畑とまわりの記録 畑のまわり

 畑とは別に、花壇を作ろうとしている。正確には、すでに二つの花壇がある。一つは敷地の東端にある、幅90センチ、長さ2メートルほどの細長い花壇。今年はそこへヒマワリを植えた。12本ほどが背丈3メートル近くまで伸び、いまは花盛りを少し過ぎて、うなだれ始めたものもある。

もう一つは敷地の西端にある。高さ2.2メートル、短辺1.9メートル、長辺2.7メートルほどの台形の場所である。ここには、この土地を開拓し始めてから、刈った草や小枝などをずっと積み上げてきた。掘ってみると、深さ30センチほどまでふかふかしている。まだ分解し切っていない小枝も残っているが、ミミズもたくさんいる。私はこの土をふるいにかけ、鹿沼土の小粒と一対一で混ぜ、育苗用の培土にも使っている。

7月18日、この西花壇をいったん整備した。まず、今後の育苗用に使う草堆肥を、トロ箱一杯分採取した。その後、30センチほど掘り起こし、入り込んでいた笹、ヤブガラシ、ドクダミの根を、取れる範囲で取り除いた。笹は太くて硬い地下茎が横に走っている。ドクダミは白い根が細かく残り、ヤブガラシは途中で切れると、どこまで続いているのか分からなくなる。完全に取れたとは思っていない。それでも、出てきたものはできるだけ拾い、耕して表面をならした。最後に透明マルチを張った。夏の間に地温を上げ、表面にある雑草の種や、小さく残った根を少しでも弱らせたい。秋にマルチを外した後は、もう土をかき混ぜないつもりでいる。この西花壇へ、秋にジャーマンカモミールをまこうと考えている。

西花壇をカモミール畑にしたい

ジャーマンカモミールの種は、すでに手元にある。9月下旬ごろ、透明マルチを外し、鹿沼土の小粒と種を混ぜ、ふるいを使って表面へ薄くまくつもりである。種が非常に細かいので、そのまままくと一か所に固まりそうだし、風にも飛ばされそうである。鹿沼土と混ぜれば、どこへまいたかも多少は分かる。覆土はほとんどしない。表面を軽く押さえ、発芽までは乾かさないようにする。妄想の中では、秋に小さな芽が一面に出て、冬は地面に張り付くように越す。そして春になったら、細い葉を広げながら急に大きくなり、白い花が西花壇いっぱいに咲く。花は一部を摘み、香りを楽しんだり、ハーブティーにしたりする。ただし、基本的にはほったらかしである。花が終わってもすぐには片付けず、種が熟して地面へ落ちるまで待つ。翌年は、わざわざ一からまき直さなくても、こぼれ種からまた芽が出る。毎年春になると、自然にカモミール畑になる。これが理想である。まあ、妄想の中では、何でもきれいに咲く。

ラベンダーは花壇ではなく、畑の縁へ

もう一つ、いま育てているのがラベンダーである。72穴トレーへ25粒まき、発芽したのは8株だった。発芽率だけを見ると、あまり良いとは言えない。現在は草丈3〜4センチほどで、葉が10枚前後ついている。この8株は、いったん鉢上げして秋まで育てることにした。当初は、ヒマワリの後の東花壇へ植えようかと思っていた。しかし、東花壇は幅90センチ、長さ2メートルしかない。8株すべて植えれば、最初はよくても、株が大きくなった時にかなり混みそうである。

それなら、北ほ場の北側境界を花壇として使ってはどうか、と考え始めた。北側境界は、長さが7.5メートルほどある。畑との境を15〜20センチ高くし、その縁に沿って8株を一列に植える。単純に並べれば、株間は80〜90センチほど取れる。小苗のうちは、ぽつん、ぽつんと並ぶだけだろう。それでも数年たてば株が横へ広がり、畑の北側にラベンダーの帯ができるかもしれない。私は勝手に「ラベンダーの壁」と呼んでいる。北側には道路との間に、高さ1メートルほどの柵を作る予定なので、冬の北風も直接は当たりにくい。日当たりは、畑の続きなので問題ない。下層に粘土質のある土地なので、ラベンダーは平らなところへ植えるより、一段高くした縁へ植えた方が水はけもよいはずである。そうすると、東花壇は固定せずに済む。来年もヒマワリを植えてもよいし、別の一年草を試してもよい。東花壇は毎年内容を変えて遊ぶ場所、北ほ場の縁は多年草のラベンダーを育てる場所、と役割も分かれる。

出来のいい相棒から指摘されたこと

私の出来のいい相棒に、この妄想を話してみた。相棒からは、西花壇のカモミールについて、最初の春まではかなり期待できるのではないか、と言われた。今回は、ただ種をまくのではない。先に30センチほど掘り、笹、ヤブガラシ、ドクダミの根をできるだけ取り除いた。そのうえで透明マルチを張り、秋には土を再びかき混ぜず、その表面へ種をまく。カモミールを雑草より先に立ち上げる条件としては、悪くないらしい。ただし、熱消毒をしたからといって、雑草がまったく生えなくなるわけではない、と釘も刺された。深く残った地下茎や、花壇の外から入ってくる笹やヤブガラシまでは、透明マルチだけでは止められない。秋や春に点々と芽が出る可能性はある。さらに、最初の春にカモミールが一面に咲いたとしても、初夏に枯れた後は地面が空く。そこからは夏草の季節になる。こぼれ種を落としたまま、夏も完全に放置すれば、翌秋にはカモミールより雑草の方が優勢になるかもしれない。最低限、

・秋にカモミールの芽の間から出る雑草を取る

・春の花後、一部を種が落ちるまで残す

・夏にヤブガラシや笹を見つけたら切る

このくらいの手入れは必要だろう、という話だった。「毎年勝手に一面のカモミール畑」というほど、世の中は甘くないらしい。それでも、一年目に人が下地を作り、カモミールを優勢にして、二年目からこぼれ種と最低限の除草で維持する、という形なら可能性はあるという。ラベンダーについては、北ほ場の境界に植える案の方が、東花壇へ詰め込むよりよいとのことだった。水はけを確保しやすく、株間も十分取れる。ただし、草堆肥や肥料をたくさん入れて、ふかふかにすればよいわけではない。ラベンダーは、肥料不足よりも、根元の過湿や梅雨の蒸れの方が怖い。縁を高くし、元の土を中心にして、根鉢が少し高くなるように植える。こちらも、ただ植えればラベンダーの壁が完成するわけではないらしい。(写真はイメージです)

畑の端まで考えるようになった

去年、この土地で家庭菜園を始めた時は、まず作物を植えることで精いっぱいだった。空いているところへ苗を植え、草が伸びれば刈り、作物ができれば収穫した。畑の端に何が生えているか、そこを将来どうするかまでは、あまり考えていなかった。最近は、畑の中だけでなく、その周囲も気になるようになってきた。北側の境界にはラベンダーを並べる。東花壇はヒマワリや一年草を楽しむ。西花壇は、春にカモミールが一面に咲く場所にする。その間にも、笹やドクダミは出てくるだろうし、ヤブガラシはこちらの計画など気にせず侵入してくるだろう。思った通りにならないことは、たぶん多い。それでも、種をまく前から翌春の景色を考え、さらにその翌年のこぼれ種まで考えている時間は、かなり楽しい。家庭菜園は、作物を育てるだけではないらしい。畑の端に何を残し、どこを毎年変え、どこを時間をかけて育てるのか。そんなことまで考え始めると、敷地全体が少しずつ違って見えてくる。いまはまだ、透明マルチが張られ、ラベンダーは小さな鉢苗になる前である。

カモミール畑も、ラベンダーの壁も、まだ私の頭の中にしかない。途中でどうなるか、また報告したいと思う。