2026年秋の家庭菜園記録 9月〜10月

2026/11/02

Ushiku Base 畑

この秋は、夏野菜の終了、秋冬野菜への切り替え、さつまいもの収穫、玉ねぎ・にんにく・豆類の越冬作への移行が重なった。9月は雨が多く、台風による強雨もあり、秋冬作の初期生育には必ずしも条件が良くなかった。一方、10月に入ってからは、夏に不調だったハウス果菜が再び動き始めるなど、夏から秋への切り替わり方について多くの材料が得られた。

以下、作物・テーマごとに、この秋に起きたことと、2027年に向けた方針を整理する。


1.秋の天候と秋冬作への切り替え

9月は雨が多く、台風による強い雨もあった。9月下旬の大雨では、三つ葉の区画など一時的に水が入った跡が見られたが、翌朝には水は引いていた。大根、かぶ、小松菜、ほうれん草、アブラナ科苗などには大きな被害は出なかった。

一方、低温、日照不足、多雨の影響は生育速度に表れた。特に追加播種した金時人参は生育が遅く、10月末になっても十分な大きさにはなっていない。

来年への方針
秋作では、播種日だけでなく9月の日照と降雨によって生育速度が大きく変わることを前提にする。秋冬葉物は一度に大量に播かず、10日前後ずつ時期を分ける。人参は発芽までの水分管理を最優先する。

2.キャベツ・白菜・ブロッコリー・カリフラワー

8月4日に冬キャベツ、ブロッコリー、カリフラワーを播種し、8月11日に白菜を播種した。9月5日に定植した。

キャベツ、白菜、カリフラワーは多数が活着し、秋の主力になった。一方、ブロッコリーは定植後の活着に失敗した株があり、最終的には6株程度になった。この6株程度は家庭で消費する量としては、むしろ適量に近い。

9月26日には、春キャベツと白菜の第2回播種も行った。秋冬アブラナ科を一度に播種・定植すると、キャベツ約20個、白菜約16個、カリフラワー約20個が近い時期に収穫期を迎える見込みとなった。

害虫では、モンシロチョウなどチョウ目幼虫が発生し、ゼンターリを使用した。バッタ類も多かったが、BT剤はバッタには効かないため、物理的な防除が必要だった。

来年への方針
株数そのものを減らす。目安として、キャベツ6〜8株、白菜4〜6株、カリフラワー4〜6株、ブロッコリー6株程度から考える。

さらに、播種・定植を10〜14日程度ずらして2回に分ける。特にキャベツ、ブロッコリーは分散しやすい。白菜は播種適期が狭いのでずらしすぎない。カリフラワーは播種時期だけでなく、早晩性の異なる品種を使う方法も検討する。

3.大根・かぶ・秋冬葉物

大根「耐病東山」とかぶ「湖蝶」は9月上旬から播種した。9月13日には、小松菜「丸葉小松菜」、ほうれん草「豊葉」、春菊「大葉春菊」、三つ葉を播種した。

10月以降、秋冬葉物については「大量に一度播く」のではなく、「少量を長く取る」方向へ変更した。

西ほ場のさつまいも跡地3m×6mでは、小松菜、ほうれん草、春菊、菜花「伏見系寒咲菜花」を4作物×3回に分けて播種する計画とした。第1回を10月23日、第2回を11月2日前後、第3回を11月12日前後とする。

秋が深くなるほど生育速度が落ちるため、10日ずらして播種しても収穫期は単純に10日ずつずれるわけではない。この生育速度の低下自体を利用して収穫期間を延ばす。

来年への方針
小松菜、ほうれん草、春菊、菜花などは、50cm〜2m程度の小区画を使い、10〜14日間隔で少量ずつ播種する。

葉物は「一度にたくさん収穫する作物」ではなく、畑に常時何かがある状態を作る。

4.トマト

露地トマトは3月に播種し、5月21日に8株を定植した。スーパーで購入した果実から採種した種を使用したため、同じ株群の中でも果実の大きさ、形にかなり差が出た。

夏以降は管理が追いつかず、上部はソバージュに近い状態となった。秋の雨では裂果や傷みも増えた。

一方、青い状態で収穫し、室内で追熟する方法は十分実用になった。10月3日に露地トマトを終了し、支柱も撤去した。

ハウスでは7月14日に9株を定植した。10月下旬でも青果実が約7個あり、花も残ったが、秋になると着果率は大きく低下した。

来年への方針
トマトはハウスを雨よけとして利用し、適期に一度定植して長く取る。品種名の分かる種を使う。基本は2本仕立てとし、1本仕立てに厳密にこだわらない。

秋トマトを別作として狙うより、春からの株を長く維持する。

5.ナス・ピーマン・キュウリ

春にハウスへ定植したナスは、低温期に長く生育が止まったが、秋になって回復した。10月末になっても約10個の果実が着いており、10月27日には3本程度を収穫予定とした。

8月11日に遅植えしたピーマンは、10月下旬になってようやく収穫期に入り、2個収穫後も3個程度が残った。

同じく8月11日に植えたキュウリも10月に収穫が始まり、10月末には上部に2〜3本、下部から伸びた脇芽にも2本程度の幼果が確認できた。

遅植えでも秋に収穫できることは確認できたが、収穫開始が10月末になるため、本作としては効率が悪い。

来年への方針
ナス、ピーマンはそれぞれ2株程度を適期に定植し、秋まで長く取る。遅植えによる第2作は基本的に行わない。

キュウリだけは生育が早いため、1株目と2株目の播種時期をずらす方法を検討する。

南2の3.2m×2.5mを果菜区画とし、ナス、ピーマン、キュウリ、オクラ、ズッキーニを少数株で管理する。

6.さつまいも

5月23日に、ベニハルカ2畝、ベニアズマ1畝を定植した。各5m×90cm、12株ずつで合計36株を予定した。

自家育苗した苗が失敗したため、ホームセンターで残っていた苗を購入した。特にベニハルカ1畝では活着不良が多く、後から伸びたつるを切って挿し直した。

10月7日にベニハルカ1株を試し掘りし、約1.5kg。10月12〜13日に本収穫した。

収量は、
ベニハルカ1畝 約12kg
ベニアズマ1畝 約12kg
活着不良だったベニハルカ1畝 約7kg
合計約31kgだった。

活着の良かった畝と悪かった畝で、収量差が明確に出た。

来年への方針
さつまいもは西ほ場6m×3mをほぼ専用区画として継続する。

苗質を最優先する。自家育苗する場合は、3月末〜4月初旬から温度を確保して伏せ込み、5月20〜25日前後の定植を狙う。

2027年はミニ踏み込み温床を試し、芽出しに利用する予定。

収穫後は2〜3週間以上置き、ベニハルカとベニアズマの食味比較を行う。長期保存分は寒くなる前にマンションへ移動する。

7.生姜

生姜は4月24日に植え付けたが、発芽が遅く、発芽も揃わなかった。10月末に試し掘りしたところ、根茎は形成されていたが、もう少し肥大してほしい状態だった。

10月末時点では最高気温20℃前後の日が残っているものの、最低気温4℃程度の日も出始めているため、今から鶏糞を追肥して肥大を狙うことはせず、軽く土寄せしてあと2週間程度様子を見ることにした。

来年への方針
キウイ棚下2m×2.5mを生姜の定位置候補とする。

種生姜は冬の間、土を付けたまま乾燥させず、籾殻等を利用して15℃前後を下回らない場所で保存する方法を試す。

春は植え付け前に芽出しを行い、低温の土中で長期間待たせない。2026年より初期生育を前倒しすることを最大の課題とする。

8.長ネギ・九条ネギ・ニラ

九条ネギは茗荷谷の隣の列を固定的な場所とする。

長ネギは12月下旬収穫予定とし、10月末〜11月初めに発酵鶏糞を軽く追肥し、しっかり土寄せすることにした。

ニラは東の多年草区画で継続する。秋にも再生するが、晩秋以降は刈り取りを繰り返さず、翌年のための養分蓄積を優先する。

来年への方針
多年草・長期栽培作物は固定区画を維持し、毎年場所を動かす作物と分離する。

9.玉ねぎ

9月26日に最初の播種を行った。黄玉ねぎを100穴トレー、赤玉ねぎを72穴トレーの一部に播種した。

最初の播種は発芽率が非常に低かった。培土を強く詰め、爪楊枝で穴をあけて播種し、覆土後も押さえたため、実際には種が深く入り、表面も締まりすぎた可能性が高い。

10月13日に再播種した。黄玉ねぎは128穴トレー、赤玉ねぎは72穴トレーを使用した。培土を強く締めず、種を表面に置き、約3mm覆土して軽く押さえた。

こちらは10月19日ごろから一斉に発芽し、発芽率は約95%となった。10月末時点では、早い苗で草丈約5cm、遅いものは発芽直後だった。

購入苗については、10月31日に中生「O・P黄」を50本束×3、約150本購入し、11月1日に定植した。

さらに11月1日、ホームセンターのクリアランスで早生「じゅんこ」のセル苗48本を購入した。11月2日に定植予定。

全290穴のうち45穴はにんにく。残り245穴に、購入玉ねぎ約198株を入れると、約47穴が残る。ここへ10月13日播種の自家苗から、定植可能なものを選んで入れる予定。

来年への方針
玉ねぎの播種では、深播き・強い鎮圧をしない。表面播きに近い状態から3mm程度の覆土と軽い鎮圧を基本とする。

自家育苗は9月下旬から10月上旬を基本とし、定植可能な太さになるまでの日数を2026年の結果から判断する。

購入苗については、細すぎる苗より、多少葉が傷んでいても太さがある苗を優先する。

早生と中生を組み合わせ、早生を春から先に食べ、中生をその後の利用・保存へつなげる。

10.にんにく

10月21日に45穴の黒マルチへ定植した。

内訳は、購入した青森ホワイト六片30片、自家採種した15片。

10月末時点では、自家採種15株はほぼすべて発芽し、約5cmまで伸びた。一方、購入したホワイト六片は2〜3株程度しか発芽していない。

自家採種したにんにくは、調理時に切った段階でも内部で緑色の芽が動き始めているものがあり、植え付け時点で休眠が浅かったと考えられる。

来年への方針
購入球と自家採種球を同じ畝・同じ条件で育て、春の生育、球の大きさ、収量を比較する。

元肥を強く入れず、11月下旬〜12月初めに軽く発酵鶏糞を追肥し、2月ごろに生育を見て第2回追肥を判断する。

11.そら豆・えんどう類

そら豆は10月21日に播種した。3.3mの畝中央1列に11粒を直播し、残り1粒を予備としてポット播種した。

10月末には発芽率100%、草丈2〜3cm程度となった。

発芽直後は鳥害防止のためパオパオトンネルを使用した。晴天時には一時的にめくり、夕方には再び覆った。

本葉が4〜5枚、草丈10cm程度になったらパオパオを外し、基本的には露地で越冬させる予定。軽い霜には当てる。

グリンピース、スナップエンドウは11月中旬ごろ播種予定。播種直後はパオパオをべたがけして鳥害を防ぎ、株がしっかりしたら外す。

来年への方針
豆類は作期を細かく分散するより、家庭で消費する適正株数を決める。

そら豆は春のアブラムシ対策を重点課題とする。3月下旬、彼岸を過ぎたころから先端部を重点的に観察し、初発を確認したらサフオイルで対応する。着莢後は摘芯も利用する。

12.春作へ向けた南ほ場の使い方

南ほ場5.5m×6mは、北ほ場と交互に「アブラナ科」と「玉ねぎ+豆」を回す輪作の主軸とする。

現在は、にんにく、そら豆、玉ねぎ、今後播種するえんどう類が入る。

別部分に現在ある八つ頭、長ネギ、金時人参は年内に終了予定。その6m×2m程度を、2027年春はジャガイモと人参に使用する。

春ジャガイモは2月下旬〜3月初め、人参は3月中旬から播種を予定する。人参は3mずつ2回に分け、10日前後ずらして播種する。

6月末〜7月には玉ねぎ、豆、春ジャガイモ、人参がおおむね終了するため、南ほ場全体を夏の熱養生に入り、9月から秋冬アブラナ科へ戻す。

来年への方針
南・北ほ場は輪作の骨格として崩さない。その中に短期作を差し込む。

13.北ほ場

北ほ場5m×7mは、2026年秋冬はアブラナ科を中心に使用している。西端の1m畝には春キャベツを残す。

その他のアブラナ科は1月ごろまでに終了する見込み。

2027年は北ほ場の大部分に、自家採種したひまわりを播種する。播種は3月ではなく、5月上旬〜中旬を基本とする。夏に開花させ、8月末〜9月初めに片付け、次の秋冬作へつなぐ。

来年への方針
北ほ場は2027年だけ野菜生産量を減らし、ひまわり区画として使う。これを含めても、果菜を少数株に絞ることで家庭で必要な野菜量は確保する。

14.2027年の果菜区画

南2、3.2m×2.5mを果菜専用のコンパクト区画として使用する。

予定は、ナス2株、ピーマン2株、キュウリ1株、オクラ1株程度、ズッキーニ1株。カボチャは区画端に植えて空中栽培し、地面の占有を減らす。

トマトは無加温ハウスへ移す。

来年への方針
果菜は「株数を増やして大量収穫」ではなく、少ない株を管理して長く収穫する。

15.種・育苗について

基本方針は、種からできる作物はできるだけ種から育てる。

種はダイソーを基本にし、ないものはホームセンターで購入する。自家採種できる作物は可能な範囲で行う。

これまでにアスパラガス、ラベンダー、ニラ、九条ネギなどを種から育てている。

2027年は、ナス・ピーマンを2月初旬、トマトを2月下旬、キュウリを3月下旬〜4月初旬に播種する計画。

落ち葉と米ぬかを使った約1m×1.2mのミニ踏み込み温床を作り、冬〜春の育苗に利用する。途中で発酵熱が落ちた場合は、3月中旬ごろを目安に新しい落ち葉と米ぬかを追加して再加熱する方法も試す。

来年への方針
育苗は室内に依存せず、温度管理できる屋外育苗設備を試す。失敗した場合は購入苗へ切り替える。

16.防除と土づくり

現在の基本防除資材は、ゼンターリ、カリグリーン、サフオイル、木酢液。

ゼンターリはチョウ目幼虫、カリグリーンはうどんこ病、サフオイルはアブラムシ類などの初期防除に使用する。木酢液は忌避目的の補助資材とする。

必要に応じて、有機JASで使用可能なスピノエース、コサイド3000なども検討する。

土づくりの常備資材は、牛糞堆肥、発酵鶏糞、米ぬか、苦土石灰、草木灰、籾殻。

来年への方針
防除は予防的な多用ではなく、観察して初期に対応する。手持ち資材で対応できない場合のみ、追加資材を検討する。

17.この秋から固まった作付けの基本方針

2026年秋までの結果から、今後の家庭菜園では次の考え方を基本とする。

貯蔵できる作物は、必要量をまとめて作る。

玉ねぎ、にんにく、さつまいも、里芋・八つ頭、生姜などは年間使用量を意識して面積を確保する。

長く収穫できる作物は、株数を絞る。

ナス、ピーマン、トマト、キュウリ、オクラなどは、大量収穫を狙わず、少数株を適切に管理して長期収穫を狙う。

葉物は少量ずつ時期をずらす。

小松菜、ほうれん草、春菊、菜花などは10〜14日程度ずらして播種する。

南・北ほ場は輪作の軸として固定する。

「アブラナ科」と「玉ねぎ+豆」を南北で交互に回す。

西ほ場はさつまいもを基本的に固定する。

裏作で秋冬葉物を入れる。

多年草は固定区画で管理する。

東区画のハーブ、アスパラガス、ニラ、茗荷谷の茗荷・九条ネギ、キウイ棚下の生姜など、場所を固定できるものは固定する。

2027年は、作物数を増やすよりも、収穫時期、保存期間、家庭での消費量を基準に作付け量を調整する。