有機農産物が、もっとたくさん売れるようになるには、何が必要か? (1)

2022/12/31

有機農産物流通を考える

 1999年5月、千葉市稲毛区に自然食品店を開業しました。

2000年頃

「ポラン広場」という、生産者と流通と消費者がネットワークを作って活動するグループの一員になりました。お店をやっていると、いろいろ言われます。冬に「きゅうりは無いの?」とか、露骨に「お宅の野菜は高いわねぇ」、「有機野菜って、なに?無農薬野菜とは違うの?」とか、キャベツの時期なのに欠品してしまい「なんにも無いのね」とか。有機JAS制度ができた後は「有機って言うけど農薬を使っていると言うじゃない」とか、「このブロッコリーは許容資材は何を使っているか、教えて欲しい」とか。農家からは「うちで作った野菜は無農薬野菜だから有機JASよりいいんだ。お宅の店で売ってもらえないか?」とか。。。

やる気は満々だったのですが、なにぶん知識も経験もなく、タジタジになったり、逆にムキになってお客さんに喰ってかかったり。。。有機JASも始まって20年以上が経過し、ずいぶんと浸透してきたなぁというのが率直な感想なのですが、それでも、ずっと0.5%未満、というのはなぜでしょうか。流通・販売の立場での話になりますが、これは「有機農業の業界だけで課題解決しよう」という指向が強いからではないかと思います。トラック満載にならないし、パイの取り合いにしかなりません。そして農家も、出口がなければ、安心して面積を広げよう、JAS取ってみよう、とはなかなかなりません。