自然食品店を始めた頃、お客さんによく「有機野菜、って何ですか?」と聞かれました。もっとも、その頃は「無農薬・有機野菜」といって販売していました。
「農薬を使わないで育てたのが、無農薬野菜。有機肥料を使って育てたのが、有機野菜。」
これは、正しいでしょうか?正直言って私も明確に答えることはできなかったのですが、あるとき「山崎くん、自然栽培とか自然農法とか、環境保全型農業とか。なんでもいいんだけど、農薬とか化学肥料にあんまり頼らずに栽培している農家が「有機栽培だ」と言えば、それは有機栽培だよ。ただ、日本の法律では、それを「有機野菜」と名付けてスーパーなどの小売店で販売する、流通に乗せる場合は「有機JAS制度」にのっとってやらなきゃだめ。ということだよ。」と言われ、スッキリしたことを、今でもよく覚えています。
有機野菜、あるいは有機農業については、「理念」と「制度」に分けて考えれば分かりやすいと思います。
では、なぜ制度ができたかと言えば、理念(考え方)はさまざまで、食べる方は何を信じていいか、どうなっているのかわからないので、「とりあえず、これが妥当かなぁ」というルールを外国の例も習って決めた。そして、その通りに栽培・出荷されているかがわかるようにした。ということだと思っています。
理念と制度の内容については、次の機会に書きたいと思います。
2002年当時の自然食品店 |